ランナーも積極的に筋力トレーニングは行うべき。
ランニングのパフォーマンス向上には、ランニングエコノミーの向上が必要だからです。
体幹トレーニングはその王道で、たくさんのトレーニング方法が紹介されてますね。
実際多くのランナーが筋力トレーニングを行なってますが、より効率的に効果を高めるためには、行うタイミングにもぜひ意識をおいてみてください。
目次
ランニングエコノミー
ランニングエコノミーは走りの効率性で、車でいう燃費の良さ 。少ないエネルギーで長く走り続けられる方が、当然パフォーマンスも良い。ランナーが目指すのはスポーツカーではなく、プリウスです。
- エネルギー代謝
- 筋肉・循環器系
- 技術(フォーム)
ランナーと筋力トレーニング

過去を振り返ると、筋力トレーニングは無駄に筋肉をつけるだけで長距離選手に取っては不要とした考えがありました。
そのため練習はRUNや弱い強度のトレーニングばかり。でも、よく考えてみてください。
筋力が未熟ならどれだけ走ってもフォームは変わらないし、間違ったフォームが定着するだけ。しかも、長距離種目は高速化が進んでスプリント能力も求められてるようになっています。
だから、ランニングエコノミーを高めるためにも、スプリント能力を高めるためにも定期的な筋力トレーニングは必要なんです
おまけに、 持久系トレーニングは行うほど筋肉量が減り筋力が低下する 、という性格があります。夏場に体重が落ちてコンディションが低下、ラストスパート負けするなんて嫌ですよね。
ここまでをまとめると、ランナーにとって筋力トレーニングが必要な理由は3つです。
- ランニングエコノミーの改善
- スプリント能力の維持・向上
- コンディショニングづくり
筋力トレーニングが持久系トレーニングに与えるメリット・デメリット

むしろ、持久系能力を向上させる可能性が大きい。
年間を通じて考えたときに、筋力は常にキープすることも大切。
冬場はガンガン筋トレするけど、夏場はしない。こんな方法だと夏場に筋力や体重は低下してコンディションやスプリント能力の低下に繋がりかねません。
持久系の筋肉と瞬発系の筋肉は異なる性格を持っている ので、長距離の練習だけでは筋肉は小さくなる一方です。
持久系トレーニングが筋力トレーニングに与えるメリット・デメリット

- 同じ日で行う場合、タイミングを考慮する
- 別日にそれぞれのトレーニングを行う
- ピリオダイゼーションに沿って、トレーニングを組む
筋力トレーニングと持久系トレーニングの効果を両立させるには、3つの方法があります。
僕が関わらせていただいている陸上教室では、同じ日に持久系トレーニングも体幹トレーニングもしています。
長距離ランナーは走らないことに対して不安を感じやすいですし、市民ランナーの方は忙しい中、時間をつくって練習されているので、 タイミングの考慮 が現実的かなと思います
持久系トレーニングと筋力トレーニングの順番

結論を先に書きます。
順番は1番目に筋力トレーニング、2番目に持久系トレーニング
理由はすでに説明した通り、先に持久系トレーニングを行った場合、後に行う筋力トレーニングの効果を減らしてしまう可能性があるからです。
- 有酸素トレーニングの後に行うと、疲労で筋力トレーニングの効果を阻害してしまう
- 成長ホルモンを利用して脂肪燃焼を狙える
疲労が出るほどの持久系トレーニングを行うと、明らかにエネルギーが不足します。そんな状態だと、筋力トレーニングで刺激の強い負荷をかけられない可能性があります。
そのようなトレーニングでは、筋力をつけるための適切な刺激を身体に与えることはできません。
また、筋力トレーニングを行うと成長ホルモンが分泌されやすくなります。成長ホルモンは骨や筋肉や皮膚を強くします。
難しい話は隅に置いて、この成長ホルモンが分泌されると脂肪をエネルギーとして使いやすくなります。脂肪燃焼ですね。
持久系種目では脂肪もエネルギー源として利用されるので、筋トレの後に持久系トレーニングは生理学的におすすめ
文献によっては
❶低強度の有酸素運動・❷筋力トレーニングの方が、筋力トレーニングの効果を高める
としたものもあります。
この場合は、普段通りのウォーミングアップを行った後に筋力トレーニングを行い、その後に本練習と解釈することができます。
まとめ
- ランニングエコノミーを高めるために、筋力トレーニングや体幹トレーニングは大切
- 持久系トレーニングの後に筋力・体幹トレーニングを行うと、筋力・体幹トレーニングの効果が高まりづらい
- 筋力トレーニングと持久系トレーニングの順番は、❶筋力・❷持久系の順番で行う
この記事では、体幹や筋力トレーニング効果を高めるためのポイントを、タイミングに絞って書きました。
少ない時間で効率的に練習の効果を高めるには、そのやり方や回数だけでなくタイミングもぜひ意識してみてください。
ランナーは夏場はトラック、冬場はロードと年間を通じて大会があります。コンディションの維持のためにも、定期的な筋力トレーニングは必要です。
コメントを残す