サッカーをしてる人に多いJones骨折。
足の外側に違和感を感じだしたとき、それはひょっとすると疲労骨折の前触れかもしれません。
Jones骨折は治りづらい骨折の1つと言われています。しっかりとJones骨折の「なぜ?」を解決していきましょう!
Jones骨折のリハビリはこちら
Jones骨折とは

- 骨幹部近位の疲労骨折
- 近位部の骨折のうち骨幹端に起こる急性外傷
同じ骨折でも部位や発生機序は全く異なるということですね。つまり、リハビリのチェックポイントや予後も必然と違ってきます。
疲労骨折であれば、起こる原因を抑えれば予防できる可能性があります。
ただ、100%予防することができないのも事実。だから、日々自分の身体をチェックすることが大切です。
Jones骨折の傾向としては前足部に負荷が加わる動作で、轟音がして発症すると言われています。
もちろんないときもありますが、前触れとして軽い痛みを感じることがあります。
もし「あ、いつもと小指の感じが違うぞ」と訴えがあった場合には、注意してください。
このようにJones骨折は、 治りが遅く(遷延治癒)・偽関節になりやすい 難治性のケガとして有名!
術後の再骨折が起こりやすいという特徴もあります。
このように言われるほど特にサッカー選手に多いですが、もちろん野球・ラグビー・バスケットボールでも起こりますよ。
実際、長距離ランナーでJones骨折になった人のリハビリをさせてもらったこともあります。
ちなみに結節部の剥離骨折は”下駄骨折”とされ、Jones骨折とは区別されますね

図:スポーツ外傷・障害の理学診断理学療法ガイド
発生因子・メカニズム
#Jones骨折 (第5中足骨疲労骨折)は難治化しやすい
栄養血管の境が好発部位
足・股関節の可動性が小さい
練習場は人工芝いろんな要素があって、サッカーはもちろん野球でもなります。
術後競技復帰には約2.5ヶ月!小指側に痛みが出やすい人は気をつけて!#理学療法士 #スポーツ #リハビリ
— 淺原 裕一郎@理学療法士 (@You1614) 2018年2月8日
Jones骨折の好発部位は栄養血管の境界線の近くで、損傷の修復能力は他の部位と比べると劣ります。反対に第5中足骨結節部と骨幹部には豊富な血液供給がありますね。

図:整形外科運動療法ナビゲーション
第5中足骨近位端には短腓骨筋や第3腓骨筋腱などが付着。近位側面と底側には小趾外転筋と短趾屈筋が起始しているのに対し、遠位部には弱い内在筋と横走靭帯が付着しているだけで、骨幹近位部には応力が集中。
- 負荷の蓄積
ステップ・ジャンプ・回旋動作などを指先側での荷重で繰り返してると、負荷が蓄積されます
機能的な問題〜マッスルバランスの不均衡〜
機能的な問題は、2つの点があります。
- マッスルバランスの不均衡
- 足・股関節の可動域制限
筋の問題はクロスサポートシステムが機能しているかしていないかが関わっています。
足関節を底屈させる筋である足趾・腓骨筋群の機能低下が起こると、代償的に足部回外筋が優位に働き、前足部外側接地傾向に。
常に小趾側で荷重を受けて運動を続けるはめになるので、どうしても小趾には負担がかかりやすいですね。
機能的な問題〜関節可動域制限〜
股関節の内旋可動域低下 は王道中の王道。ただし、海外ではこの報告はあまり見られません。荷重時に大腿の内旋が不足すると、膝関節には内反トルクが生じて、その結果下腿が外傾して足部は外側の荷重傾向になってしまいます。
足関節ではこのような報告があります。
既往者には足関節背屈・外反可動域が低下し、内反足(内側縦アーチ増強・前足部内転・後足部回外位)を呈してることが多いことからも、想像はしやすいですよね。
例えばサイドステップでは背屈・外反の可動域が低下していれば、下腿が外側傾斜しても足底全体で接地できず、前足部外側中心で体重を受けることになります。
環境的な原因
その他には練習場やシューズの問題も考えられるのかな。
Torg分類
TypeⅠ:過去に骨折の既往歴がなく、新鮮骨折所見
TypeⅡ:過去に骨折の既往歴がなく、遷延癒合所見(骨膜反応や骨髄の硬化像)
TypeⅢ:過去に疼痛の既往や骨折の既往があり、偽関節所見(骨折の開大や髄腔の骨硬化による閉塞)
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